睡眠の専門家の依田恭平(よだきょうへい)です!
「睡眠の質を上げる簡単な方法はありませんか?」
よく私の元にはこんなご相談をいただきます。
簡単な方法と言うのが人それぞれなので、非常に難しい所ですが、睡眠の質を上げる上で、どんな人でも取り入れた方が良いのが運動です。
睡眠に運動が効果的なことは、恐らくあなたもイメージにあると思いますが、ではそのタイミングはいつが良いのか迷うことでしょう。
そこで今回は、睡眠にベストな運動タイミングについて書いていきます。
目次
運動習慣は不眠の改善に役立つ

良質な睡眠を取るための運動タイミングの話の前に、そもそも運動は睡眠にどう関係があるのかを書いていきます。
国内外で行われた疫学研究(数千人を対象とした質問紙調査)によると、運動習慣がある人は不眠が少ない傾向があることがわかっています。
それも、週に1度の気が向いた運動では効果が薄く、習慣的に続けることがとても重要だそうです。
心拍数が少し上がるくらいの有酸素運動(心拍数110程度が目安)を週にトータル90分ほど行うと、寝つきがよくなり、深い睡眠が得られます。
睡眠にベストな運動タイミングは?

睡眠に効果的な運動のタイミングは、夕方から夜(就寝の3時間くらい前)にかけてがベストです。(具体的には17時〜19時の間がベスト)
人間は就寝時には深部体温が下がることで、スムーズな寝つきと良質な睡眠を得ることができるのですが、一度夕方に運動をすることで体温を上げておくことによって、夜間に体温を下げようとする働きが生まれます。
人間の体には、ホメオスタシス(恒常性維持)といって、バランスの取れた状態に戻す働きがあるので、このオートメーション機能を利用するのです。
ただし、逆に就寝前に運動をすると、深部体温が下がりきらないので寝つきや睡眠の質に影響が出るためNGです。
良質な睡眠を得るためには、運動のタイミングとても大事だと覚えておきましょう。
就寝前はヨガオススメ

睡眠と運動タイミングを語る上で、就寝前にヨガなどのストレッチや呼吸法も非常にオススメです。
現代人は、常に忙しいため交感神経が優位になっている傾向があり、寝る間際でも活動的な人が多いです。
ですので、寝る準備、クールダウンをする意味合いで、ゆったり筋肉を伸ばすようなストレッチやヨガはオススメです。
また、オススメの呼吸法は478呼吸法です。
これは、アンドリュー・ワイル博士が考案した不眠症や精神疾患に効果の高い呼吸法で、世界中で広く実践されています。
まとめ
- 週90分以上の軽運動は、不眠症の改善に役立つと報告されている
- 良質な睡眠を得るためのベストな運動タイミングは、17時〜19時がベスト
- スムーズな寝つき、良質な睡眠は深部体温を下げることが不可欠である
- 身体にはホメオスタシス(恒常性維持)と言う機能が備わっていて、運動で上げた体温を効率よく下げることができる
あなたも良質な睡眠を得るために運動タイミングに気をつけてみてください。
睡眠の専門家
依田恭平