睡眠の専門家の依田恭平です。
「足が冷えて眠れない、、、」
寒さが厳しい冬の時期、こんな風に足が冷えて眠れなくて困っている人も多いものです。
今日は足が冷えて眠れない原因と対処法について睡眠の専門家視点で書いていきます。
目次
足が冷える4つの原因

足が冷える原因は諸説、各専門分野ごとに様々ですが、睡眠の専門家視点でお伝えすると大きく分けて下記の4つです。
- 基礎代謝の低下
- ストレスの蓄積
- 腸の冷え
- 頭の使いすぎ
一つずつ見ていきましょう。
基礎代謝の低下
基礎代謝とは、ヒトが生命を維持するために、呼吸や内臓、体温調節などで消費するエネルギーのことを言います。
この基礎代謝、実は私たちが1日に消費するエネルギーのうち、約70%も占めているというから驚き。
つまり、それだけ基礎代謝は熱を作る力が強いことを意味しています。
足が冷えて眠れない人は、筋肉量が低いか加齢によって、この基礎代謝が低くなっている傾向が見受けられます。
ストレスの蓄積
足が冷えて眠れない人は、自律神経が乱れているケースが多いです。
自律神経とは、日中に活動する時に働く交感神経と、リラックスしている時や寝る時に働く副交感神経の2つに大別されます。
身体にストレスなどが蓄積すると、交感神経が優位に働き、血管を収縮させるので、血行不良に陥りやすいです。
手足の血管は、末端になるにつれて細くなるので、血液が行き渡りづらくなるのです。
自律神経の働きには、体温を一定に保つため血液の流れる量を変化させるという機能があることを覚えておきましょう。
腸の冷え
冬の時期で気温が下がったり、冷たい食べ物、暴飲暴食、添加物の摂取など、腸の不調を招くような生活習慣を送っていると、腸自体が冷えて機能が衰えます。
腸そのものの動きが悪くなると、血管や内臓をコントロールする自律神経も乱れるので、結果的に交感神経が優位になって、血行不良を招きます。
脳(頭)の使いすぎ
中医学的な観点では、頭(脳)を使いすぎている人は、手足の末端が冷える傾向にあります。
人間の身体というのは、バランスを取る傾向があります。
長時間の仕事や考え事、悩み事があると、脳を長時間使う事になるので、多くのエネルギーが必要になります。
そうなると、脳に多くの血液を届ける必要があるので身体の末端、つまり手や足への血液は後回しになるのです。
そもそも足は冷えやすい部位!?

ただし、ここで一つ問題があります。
仮にあなたが、先ほど書いた足の冷えの原因に該当しなくても、そもそも、足は身体の中で冷えやすい部位とも言えます。
全身に血液を巡らせているのは心臓のおかげです。
身体の中で足は、心臓から遠く離れた場所にあるため、他の身体の部位と比べると、血液が行き届くパワーが小さくなってしまうのです。
また血液は重力の影響で、上から下には流れやすいのですが、下から上には流れにくいです。
そういう理屈なので、足の先から心臓へ戻る血液は、重力に逆らう必要があるので、滞りが起きやすいと言えます。
女性に多い足が冷えて眠れない症状

男性よりも女性に、足が冷えて眠れない症状が多い理由は、女性の方が血管が細い事が考えられます。
また、エストロゲンという女性ホルモンは、役割として血管の保護作用というものがあります。
『血管の強化書-破れない!詰まらない!澄み切った血液は万病を治す』の著者で、金沢医科大学総合内科学准教授の赤澤純代先生によると、
このエストロゲンは、40代以降に分泌が低下してくるため、減少すると血管にが老朽化しやすく、それに伴ってどうして血行が滞りやすいなるそうです。
足が冷えて眠れなくないという悩みは、女性特有のものなんですね。
足が冷えて眠れないを根本解決する4つの対策

ここでは足が冷えて眠れない人に対しての対処法を書いていきます。
筋肉量を増やして基礎代謝をUP
筋肉量を増やすと、基礎代謝が上がり熱を作る力がUPします。
筋肉が少ない人はもちろんですが、加齢に伴って筋肉はどうしても落ちるものなので、日頃から日課にすると良いでしょう。
大筋群と呼ばれる大きな筋肉ほど熱を産む力が強いので、大筋群中心に鍛えてあげてください。
- 体幹(腹筋や背筋)
- 大臀筋
- ハムストリング(モモ裏)
- 大腿四頭筋(前のモモ)
- 下腿三頭筋(ふくらはぎ)
etc
おすすめは『MY BODY MAKE』というこちらのアプリです。

検索窓に鍛えたい部位の名前を文字で打ち込むと、女性でも簡単にできるトレーニング方法が出てきます。
足の冷え改善ストレッチ&体操
足が冷えて眠れない人におすすめなのが、寝る前の体操とストレッチです。
ハムストリング(モモ裏)やふくらはぎだけでなく、足指も動かしてあげると、足先がポカポカしてきて、体温が上がってくる感じがします。
腸を整える・温める
腸内環境の不調も、足が冷えて眠れない原因になります。
冷たい食べ物や飲み物は避け、暴飲暴食も気をつけましょう。
就寝間近の食事は、腸に負担がかかるので、就寝4時間前までには食事は終わらせるようにしてみてください。
また、腸の冷え自体も足の冷えに繋がるので、お腹を中心に温めてあげると◎
腹巻の上からホッカイロを貼ってあげると良いです。
ストレスを発散
頭の使いすぎや、ストレスによって自律神経が乱れると、足が冷える原因になるので、ストレスを溜めない生活を心がけてください。
- 運動で汗を流す
- 緑のある公園を散歩する
- 美味しいものを食べに行く
- アロマや香りを生活に取り入れる
- 友達とおしゃべり
- 家でゆっくり読書
etc...
自分の気分が良くなるような内容なら何でも良いので、自分の中のベストチョイスを見つけてみましょう。
注意点として、目を酷使すると交感神経が優位になり、疲労感や倦怠感が出てくるので、そような内容は避けてください。
まとめ
- 足が冷えて眠れない原因は4つ、「基礎代謝の低下」「ストレスの蓄積」「腸の冷え」「頭(脳)の使いすぎ」
- 足先は重力の影響を受けて、血流が滞りやすいため冷えやすい
- 血管が細く、ホルモンバランスの影響で女性の方が冷えの症状が強い
- 対策は「筋トレで基礎代謝のUP」「体操&ストレッチ」「腸を整える」「ストレスを溜めない」
足が冷えて眠れない人は、ぜひ取り組んでみてください。
睡眠と中医学の専門家
依田恭平