睡眠の専門家の依田恭平です。
『睡眠をしっかり取ると痩せるって聞いたんですけど、これって本当ですか?』
睡眠のコンサルティングをしていると女性のクライアントの方からは、こう言った相談も多いものです。
ダイエットには運動や食事制限など色々な方法がありますが、睡眠で痩せられたら良いですよね。
実は、睡眠で痩せることは十分可能なのです。
今日は睡眠とダイエットにまつわるお話をしていきます。
目次
なぜ良質な睡眠を取ると痩せるのか?

睡眠中はカラダを調整するために、様々なホルモンが分泌されています。
その中でも、ダイエットに関係ある『成長ホルモン(通称:痩せホルモン)』と呼ばれているホルモンも分泌されます。
この成長ホルモンは、寝はじめの3時間に最大分泌される、脂肪分解作用のあるホルモンです。
良質な睡眠が取れていると、この成長ホルモンの働きで一晩あたり300kcalの脂肪を消費してくれ、逆に寝不足だと、90kcal程度まで下がることが分かっています。
つまり、いかに良質な睡眠を取れるかが、痩せる鍵となるのです。
寝不足は太りやすい体質を作る!?

また、寝不足の場合、人間は太りやすい体質になることも分かっています。
寝不足だと、食欲増進ホルモンと言われる『グレリン』が増加し、食欲を抑えるホルモンの『レプチン』の分泌が減少する。
つまり、食欲が増す傾向にあります。
あなたも一度は、夜中にお腹が減ってしまった経験があるのではないでしょうか?
特にこのような高カロリーの食品を欲するようになると言われています。
- 甘いモノ(お菓子など)
- 炭水化物(ご飯やパン)
- しょっぱいもの
また、人間は寝不足の状態だと、ストレス値が高くなります。
ストレスを解消するために、最も簡単な方法が食べることですので、
その点を踏まえて考えても、睡眠不足は究極に痩せにくい状態だと言えます。
筋力も落ちて更に痩せにく体質に!?

更に、寝不足は運動によるダイエットの効果を半減させるという実験データも出ています。
8時間睡眠を取ったグループと
5時間以下の睡眠時間だったグループ
この2つのグループで、運動によって脂肪がどれだけ燃焼したかの比較実験を実施した所、8時間睡眠を取ったグループは、5時間以下の睡眠不足のグループよりも、55%も脂肪が落ちたという結果になりました。
しかも、筋肉量も睡眠不足のグループは減ってしまうという驚きの結果に。
痩せる上で筋肉の存在はとても大切で、脂肪を燃やしてくれる『熱』を作りだしている大半は筋肉の役割です。
つまり、どんなに頑張って運動や食事制限をしていても、睡眠不足の場合、痩せることは非常に難しいということです。
睡眠の質を上げて痩せる具体的な方法

睡眠とは加点方式のようなモノです。
睡眠の質を上げて痩せるためには、睡眠に良いことをしてあげれば良いのです。
- 夜間のブルーライトのカット
- 入浴法
- アロマを取り入れる
- 寝具を変える
etc...
など方法は様々です。
厚生労働省も推奨している、こちらの快眠12カ条に取り組めば、睡眠の質を上げることができるので、ぜひ参考にしてみてください。
頭にビッタリの枕の選び方や、合わせ方はこちら
まとめ
- 寝はじめの3時間に、成長ホルモン(通称:痩せホルモン)が分泌される
- 正しく眠れていると、一晩で300kcalの脂肪を消費してくれる
- 逆に睡眠の質が低い場合、90kcal程度にとどまる
- また、寝不足の場合、食欲増進ホルモンと言われる『グレリン』が増加し、食欲を抑えるホルモンの『レプチン』の分泌が減少するので、過食状態を作る
- 寝不足は筋力も落ちるので、筋肉による脂肪燃焼作用が低下し、太りやすくなる
睡眠は一番時間もお金もかけずにキレイに痩せられる、究極のダイエット法なので、ぜひ今日から良質な睡眠が取れるように取り組んでみてください。
睡眠と中医学の専門家
依田恭平