睡眠の専門家の依田恭平です。
『疲れすぎて、仕事から帰ってきたら玄関で寝落ちしてしまって、、』
『やりたいことがあるんですけど、疲れていて全然楽しめないんです、、』
睡眠の専門家として多くの人の相談に乗る中で、こんな悩みをお持ちの人は非常に多いです。
現代人は仕事に家事に育児に忙しく
休息を満足に取れないがために、
疲れを次の日
また次の日と持ち越してしまっています。
疲れの解消方法は、沢山ありますが、
疲れを取るには、まずはじめに良質な睡眠を取ることが必要不可欠です。
そこで今回は、疲れと睡眠の関係性について書いていきます。
目次
疲れの最大の原因は脳の疲れである

突然ですが、実は私たち身体は、
『休むだけでは疲れは取れない』
ということをご存知でしょうか?
疲れには2種類のタイプがあります。
- 身体の疲労(末梢性疲労)
- 脳の疲労(中枢性疲労)
次の項で解説していきます。
身体の疲労(抹消性疲労)とは
身体の疲れとは、一言で言うと筋肉の疲労のことです。
エネルギーの枯渇(過度な運動やカラダの使いすぎ)や血行不良などが原因で起こる筋肉痛をイメージしていただければと思います。
脳疲労(中枢性疲労)
それに対して脳疲労は、考え事や悩み事などの頭の使いすぎや、精神的ストレスが重なることで起こります。
『休みの日でも仕事が気になってしまって、気づけばつい作業をしている』
『休日も仕事のことが頭から離れない』
こういう人は、身体は休めていても頭は常に働いているので、脳の疲労は溜まる一方です。
脳は休むだけでは疲れが取れない

カラダの疲労は、横になって休んでいれば抜けますが、脳の疲労はただ休んでいるだけでは抜けません。
さらに厄介なのが、脳は何もしていない時こそ、活発に働くという性質があることです。
ここで、ちょっとイメージしてみて欲しいのです。
例えば、あなたが何もせずぼーっとしている時って
- 過去のことを嫌なことを急に思い出したり
- アイデアを閃いたり
- 未来のことを考えたり
こんな風に思考が次から次へと、降りてきてしまう経験をしたことはありませんか?
これは、私たちの脳は何もしていない時も、ずっと働き続けているからこそ、起こる出来事なのです。
このことをデフォルトモードネットワーク(DMN)と言い、
車で例えるならば、『脳のアイドリング状態』です。

しかも驚くべきは、友人と話したり、本を読んだり、勉強したりする時は脳の活動は全体の5%ほどしか使われていません。
しかし、何もせず、
ぼーっとしている時は、なんと!
約75%も脳は稼働しているんです。
つまり、私たちの脳は
【何もせず休めば休むほど疲労していくのです】
この脳の疲れをスッキリ取り除く唯一の方法が睡眠なんです。
疲れを取るには、しっかりと睡眠時間を割くことはもちろん。
また、それだけでなく良質な睡眠を取るように努める必要がります。
睡眠不足による疲れが引き起こす症状

睡眠不足が重なった疲れきった状態では、どんなことが起こるのかを記載します。
- 些細なことでイライラ
- 集中力が無くなる
- 注意力が落ちる
- 仕事のパフォーマンスの低下
- 情緒不安定
- 免疫力の低下
etc…
このようなことが起こってきます。
疲れが積み重なって、
消耗しきったあなたの脳は
常にイライラするようになり
集中力は衰え
注意力は散漫
記憶力も減退します。
自律神経も乱れるので
感情のコントロールも自分では難しくなり
些細な人間関係のトラブルが増えたりするのです。
健康面でも、
不眠や免疫力の低下を引き起こします。
逆に言うと、睡眠を改善するだけでこれらの問題を解消することができます。
睡眠で疲れを取る方法

睡眠を改善して、疲れを取る方法はいくつもありますが
以前こちらで紹介した、快眠12カ条を実践してみることをおすすめします。
私が実際にクライアントに指導して、変化があった内容を12個にまとめたものです。
厚生労働省でも推奨されている内容なので、ぜひ実践して見てください。
まとめ
- 疲れには身体の疲労と脳の疲労がある
- 現代人が感じている疲れは脳の疲労である
- 脳の疲労を解消する方法が睡眠
- 快眠12カ条で生活習慣を改善すると良質な睡眠が手に入る
ぜひ参考にしてみてください。
睡眠と中医学の専門家
依田恭平