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薬膳茶を飲めば免疫力アップが実現する?

風邪をひきやすい、すぐにアレルギーが出るなど、生活のあらゆる面で体調不良になりやすい人もいると思います。

そんな方におすすめなのが、薬膳茶です。

薬膳茶には、リフレッシュ・癒し効果だけでなく、免疫力アップの効果も期待できます。

国際薬膳茶師である依田恭平が、免疫力の向上が期待できる薬膳茶の紹介、普段の免疫力アップのためのポイントなどについて、詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。

免疫力の低下、どんな弊害がある?

免疫力が低下すると、風邪をひきやすい・体調不良になりやすいだけでなく、以下のような弊害をもたらします。

  • 自己免疫疾患の発症
  • 予防接種、抗生物質の効き目が悪くなる

免疫力が低下すると、体内の免疫系が正常な機能をしなくなり、健康な細胞・組織を攻撃してしまう「自己免疫疾患」を発病します。

また。免疫力が弱いと予防接種・抗生物質の接種が増える人もいるでしょう。しかしそれを繰り返すと体内に薬剤耐性菌が増加して、予防・抗生物質が効きにくくなります。

このように、免疫力の低下は、さまざまな弊害をもたらすのです。

免疫力がアップする薬膳茶の種類とは

免疫力アップを実現させるためにおすすめなのが、薬膳茶です。

薬膳茶のなかには、免疫力を高める材料がブレンドされているものもあり、それを接種することにより免疫力の向上が期待できます。

では、薬膳茶で使用されている素材で、免疫力アップが期待できるものは何なのか、次より紹介しましょう。

ルイボス

マメ科の針葉植物であるルイボスを使用した薬膳茶は、美肌・リラックス効果とともにアレルギー症状の緩和の効果が期待できます。

またビタミンCの働きを促進させる作用もあり、免疫力低下の原因の一つである血行不良の効果が期待できるのも特徴です。

カキの葉

ヒスタミン抑制の働きをするアストラガリンが含まれているのが、カキの葉です。

この成分により免疫力向上・抗アレルギー作用に加えて、解毒・高血圧の緩和の効果も期待できます。

美肌効果、老化防止の効果も期待できる素材です。

朝鮮人参

太古の時代から万能の素材として重宝されてきた朝鮮人参は、免疫力の向上も期待できるのが特徴です。

カリウム・亜鉛・アミノ酸・ビタミンB群など多くの栄養素により、免疫機能の活性化だけでなく、うつ病・不安・更年期障害の改善の効果も期待できます。

ネトルリーフ

ハーブティーとして愛飲されているネトルリーフは、鉄分・ビタミンCに加えて抗ヒスタミン成分も含まれている素材です。

この成分の働きによりアレルギー症状の鎮静化の効果が期待できます。

抗アレルギー作用だけでなく、血液浄化・造血、血管壁の強化の作用もあるのが特徴です。

甜茶

花粉症の症状である目のかゆみ・くしゃみ・鼻づまりへの効果が期待できるお茶として知られている甜茶は、花粉症以外の免疫力の向上効果も期待できる素材です。

甜茶ポリフェノールの働きによって、抗アレルギー・風邪予防にも効果があるといわれています。

ミカンの果皮

風邪予防、胃腸の機能を整える効果が期待できるのが、ミカンの果皮です。

抗炎症作用により身体を外部の雑菌から守ってくれます。

香り成分によるリラックス効果、血流改善の作用も期待できます。

ホーリーバジル

ホーリーバジルはストレスホルモン・コルゾチール抑制の働きによるリラックス効果・抗うつ作用に加えて、免疫力向上の効果も期待できる素材です。

天然成分の働きにより細菌や炎症を抑制し、傷の回復が早まります。

杜仲葉

ミネラル・ビタミンなど豊富な栄養素が摂取できるのが、杜仲葉(トチュウヨウ)です。

ミネラルやビタミンなどの働きによって免疫力強化の効果が期待できます。

また、アスペルロシドなどの成分は脂肪・コレステロール生成の抑制をする働きがあり、健康的な体づくりを促進してくれるのも特徴です。

菊花

菊の花を用いたお茶は、中国では古くから愛飲されています。

菊花に含まれた成分の働きによって期待できる作用は、抗炎症・鎮痛・解熱作用などです。

ビタミンの働きにより眼精疲労の回復の効果も期待できます。

玄米

昔から健康食として知られている玄米は、各種ビタミン・カリウム・亜鉛など、豊富な栄養素が含まれている食材です。

免疫力の向上、生活習慣病の改善、老化防止などの効果発揮が期待できます。

大棗(たいそう)

クロウメモドキ科のナツメの成熟した状態のものを乾燥させたのが、大棗です。

大棗は、有名な漢方薬である葛根湯(かっこんとう)・甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)の重要な要素となっています。

大棗に含まれている成分サポニンは抗補体作用の働きをし、それにより免疫力強化が期待できます。

免疫力アップは、ハーブティーもおすすめ

薬膳茶と似たような存在の飲み物がハーブティーです。

「天然の素材を前じてお茶として飲む」という点が薬膳茶と共通ですが、厳密にいうとハーブティー・薬膳茶には違いがあります。

薬膳茶は、複数の素材を調合するため素材それぞれの効果が期待できますが、ハーブティーの場合は一つの素材から煮出すのが主流です。

一つの素材が持つ効能・香りを味わいたいという方は、ハーブティーがおすすめといえます。

またハーブティーは、免疫力の向上など健康面への作用も期待できますが、嗜好品として味わう人が多い傾向です。

香りを楽しむ、それによりリラックス・癒し効果を味わうといった利用者が少なくありません。薬膳茶にも香りを楽しめる製品もあるため、自分の好みで選ぶといいでしょう。

ハーブティーがもたらす免疫力アップの効果については、以下の記事で詳しく解説しています。

興味がある方はこちらにも目を通してみてください。

免疫力を高めるハーブティーの選び方

免疫力を向上させる生活習慣とは

薬膳茶は免疫力アップの効果が期待できますが、薬膳茶を飲むだけでなく日頃の生活習慣を見直すことも大事です。

いくら免疫力アップの成分が多く含まれた薬膳茶を飲んでいても、不摂生な生活を続けていたら免疫力がアップすることはなく、病気・怪我になりやすい体が出来上がってしまいます。

免疫力をアップさせるために気をつける点は、以下の3点です。

  • 栄養バランスのとれた食事
  • 適度な運動
  • 規則正しい生活(睡眠をしっかりとる)

薬膳茶で栄養を摂取しても、普段の食生活で糖質・カロリー高めの栄養の偏った食事ばかりしていたら血液がドロドロになり免疫力が低下します。

糖質高め・高カロリーの食事はなるべく控えて栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。

また、適度な運動をして基礎代謝を上げることも大事です。代謝が良ければ老廃物の排出が活性化されます。

筋トレをして筋肉をつけると代謝が上がるので、体に負担のかからない程度でいいので筋トレを継続することがおすすめです。

そして、夜更かしをしない規則正しい生活を心がけることも大事です。

睡眠は疲弊した体を休めるために必要なので、睡眠不足だと疲労が解消されず免疫力も低下します。

おわりに

薬膳茶は免疫力の向上のために、あらゆる面でサポートしてくれるお茶です。

薬膳茶の種類の確認・摂取も大事ですが、日頃の規則正しい生活習慣を身につけることも大事といえます。

健康的な生活を送り免疫力アップを実現させて、心身ともに快適な暮らしを送りましょう。

 

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免疫力を高めるハーブティーの選び方

あらゆる感染症が流行している昨今、一人ひとりの免疫力向上が喫緊の課題です。

ハーブティーも薬膳茶の一種なので、素材によっては免疫力向上が期待できるでしょう。

では、免疫力を高めるハーブティーはどのように選べば良いのでしょうか?

素材ごとの効果や、体質によって避けたほうが良いハーブなどを、国際薬膳茶師 依田恭平が詳しく解説します。

ハーブティーとは

ハーブティーは、ペットボトルなどであまり市販されていません。

そのためハーブティーに馴染みのない方も少なくないでしょう。

ハーブティーに使われるのは、その名の通り「ハーブ」です。

しかし「ハーブ」という名前の植物があるわけではなく、「香りがあり食などに役立つ植物」の総称とされています。

たとえば日本では、ミツバ、ヨモギ、シソ、サンショウなど。

一方ヨーロッパでは、バジル、タイム、ローズマリー、セージ、ローレルなどが代表的です。

どれも独特な風味があるのが特徴ですね。

これらは薬膳茶として飲むのはもちろん、葉を食用にしたり、腐敗防止の保存料として使われたりしています。

薬膳茶(ハーブティー)にする場合、溶け出した有効成分はもちろん、香りでもほっとリラックス。

体質やお悩みに合わせたハーブティーで、心身の健康をキープしましょう。

ハーブティーの効果

ハーブティーには自然本来の薬理作用があります。

心と体をやさしく癒すので、毎日の生活にぜひ摂り入れてみてください。

免疫力向上

ハーブティーには免疫力向上の効果があります。

特におすすめの素材は、エキナセア、エルダーフラワーなど。

これらのハーブには、体が本来持つ自然治癒力を高め、感染症にかかりにくくしたり、万が一感染しても治りを早めたりする効果が期待されています。

リラックス効果

ハーブの持つリラックス効果は広く知られています。

アロマオイルにもハーブが使われているものが多く、「寝る前に嗅いだら心が穏やかになった」などポジティブな体験をした方も珍しくないでしょう。

香りでリラックスして、飲むことでさらにリラックス。

自然の優しさを存分にご体感ください。

血行促進

イチョウやローズマリーなどのハーブには血行促進効果があります。

リンパや血の流れを改善して、全身のめぐりをアップ。

血流が良くなると、内臓の機能も向上します。

  • 疲労改善
  • 肩こり改善
  • 腰痛改善
  • 頭痛改善
  • むくみ改善
  • 冷え改善

など、体にさまざまな良い影響が出てくるでしょう。

ホルモンバランスの調整

ハーブティーの中には、ホルモンバランスを整える効果を持つものもあります。

たとえばチェストベリーやレッドクローバーなどは、女性ホルモンに似た働きをするハーブです。

  • 生理不順の改善
  • PMS(生理前のイライラなど)の改善
  • 月経過多の改善
  • 生理痛改善
  • 更年期の症状を改善

など、女性特有のお悩みにアプローチしてくれるでしょう。

免疫力向上するハーブティーの素材

ハーブティーに使う素材によっては、免疫力向上が期待できます。

一例ですが、免疫力向上するハーブを紹介するのでぜひ参考にしてください。

レッドクローバー

ほのかな甘みと、青草のような深い香りが特徴です。

アントシアニン、イソフラボン、クマリンなどの成分によって、

  • 喉の不調改善
  • 美肌効果
  • ホルモンバランスの改善

などの効果が期待できます。

ローズヒップ

まろやかな酸味が特徴のハーブです。

リコピン、フラノボイド配糖体、ビタミンCなどの成分によって、

  • 疲労回復
  • 美肌効果
  • デトックス

などの効果が期待できます。

フィーバーフュー

苦味が強いのが特徴です。初めての方は、少し薄めに調節することをおすすめします。

マグネシウム、鉄、カリウム、ビタミンA・C・B複合体などの成分によって、

  • 頭痛を緩和したい
  • アレルギーを緩和したい
  • 痛みを緩和したい

などの効果が期待できます。

複数のブレンド

ハーブティーに使う素材は1つだけでなくて構いません。

たとえば免疫力を上げる組み合わせだと、

  • マリーゴールド
  • レモングラス
  • オレンジピール
  • エキナセア
  • ペパーミント
  • ダンディライオン
  • エルダーフラワー
  • ネトル
  • ローズヒップ

などをブレンドしたものはいかがでしょうか。

この組み合わせは、風邪を引きやすい方や寒さが苦手な方などに特に効果が期待できます。

人によって「避けた方が良いハーブ」がある

ハーブティーの原料は100%植物です。

そのため安全性は高いですが、人によっては避けた方が良いハーブもあるのでご注意ください。

アレルギーのある方は避けたほうが良いハーブ

アレルギーのある方は、

  • ローズ
  • カレンデュラ
  • ヤロウ
  • フィーバーフュー
  • ローズヒップ
  • ダンディライオン
  • カモミール
  • アーティチョーク

などは避けたほうが良いでしょう。

たとえばローズは「バラ科アレルギー」の危険性をはらんでいます。アーモンド、もも、りんごなどもバラ科なので、これらの食物にアレルギーのある方はご注意ください。

持病によって避けたほうが良いハーブ

持病や、今抱えている病気によっては、

  • ジンジャー
  • ユーカリ
  • セントジョンズワート
  • ブラックコホシュ
  • ダンディライオン
  • ジュニパー
  • イチョウ
  • チェストベリー

などは避けたほうが良いでしょう。

たとえばジンジャーは刺激の強い素材です。消化性潰瘍や胃炎など、胃腸に症状のある方は特にご注意ください。

長期間飲むのは避けたほうが良いハーブ

多量に長期間飲むと副作用が起こるとされているハーブもあります。

  • ユーカリ
  • セージ
  • ブラックコホシュ
  • ジュニパー

などは、いくら好きでもあまり飲み続けてはいけません。

たとえばユーカリの場合、ドイツでは医師の監督がない限り「5~15gの摂取を4~6週間以内」と規定されています。

免疫力向上のために摂取したものが体に悪い影響を及ぼさないよう、十分に注意しましょう。

ハーブティーの淹れ方

ハーブティーは、素材によって免疫力向上や美肌などさまざまな効果が期待できます。

香りはもちろん、その効果も最大に引き出すために、ハーブティーの淹れ方について「リーフ」「ティーパック」の2通りを紹介します。

リーフで淹れる

リーフで淹れる場合、手順は以下の通りです。

1 ポットをお湯であたためる(お湯をポットに注いでしばらく放置。常温程度に冷めたらお湯を捨てる)

2 ドライハーブを入れる(ティーカップ1杯あたりティースプーン1杯~1.5杯が目安。また、マグカップなら山盛り2杯程度が目安)

3 お湯を注ぐ(お湯は95℃程度が理想。香りが逃げるので煮立たせてはいけない)

4 蓋をして蒸らす(3~4分程度が目安。堅いハーブなら5分程度でも構わないが、10分以上蒸らすと苦味が出るので注意)

5 茶こしを使って、ティーポットを軽く揺らしながら注ぐ

ティーパックで淹れる

ティーカップで淹れる場合、手順は以下の通りです。

1 ポットをお湯であたためる(お湯をポットに注いでしばらく放置。常温程度に冷めたらお湯を捨てる)

2 お湯を注ぐ(ティーパックを入れて、お湯150ccを注ぐ)

3 蓋をして蒸らす(3~4分程度が目安)

4 ティーパックを取り除く(入れ続けると苦味が出るので注意)

おわりに

ハーブティーのリラックス効果は広く知られていますが、素材によっては免疫力向上も期待できます。

体の内側から健康になって、毎日元気に過ごしたいですね。

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