不眠における漢方の選び方について中医学視点で解説!
睡眠の専門家の依田恭平(よだきょうへい)です。
今でこそ国際薬膳茶師として活動していますが、元々私は睡眠の専門家として今までに述べ5万人以上の人の睡眠相談に乗ってきています。西洋医学の視点と東洋医学(中医学)の両方の視点で観察するようにしています。
西洋医学は科学に裏打ちされたデータを元に、原因を追求し、症状事に解消する方法がマニュアル化されているので、非常に理にかなっており、対して東洋医学(中医学)は、
「症状を見るのでなく人を見る」医学なので、同じ症状でも起こった背景を大切にします。
なので、不眠に関しても個々に異なった見立てとなるので、漢方の選び方も一人一人変ってきます。
そこで今日は、東洋医学(中医学)の視点で不眠における漢方の選び方について書いていきます。
そもそも不眠とは何か?
【日本睡眠学会の不眠症の定義】
- 夜寝つきまでに2時間以上かかる(入眠障害)
- 夜中に2回以上目が覚める(中途覚醒)
- 朝目覚めた時に熟睡感がない(熟眠障害)
- 朝普段よりも2時間以上早く目が覚めてしまう(早朝覚醒)
以上の状態が週2回以上あり、1カ月以上続いている状態で、不眠のため自身が苦痛を感じているか、社会生活または職業的機能が妨げられている状態と定義されています。
それに対して、不眠はこの用件を満たしてはいないが、眠れなかったり、眠りが浅く起きてしまったり、朝早くに目覚めてしまったりすることを言います。
東洋医学(中医学)では、不眠の症状に対して、適切に漢方を選ぶことで改善を目指します。
不眠に対する漢方の考え方
漢方では睡眠には「気」が関係していると考えられています。
気とはエネルギーや動力のことで、ヒトは気が満ち溢れていると健康に過ごせるのです。
東洋医学(中医学)の不眠は原因は、疲労やストレスのせいで、気が不足したり巡りが悪くなることで起こります。
なので、不眠に対しては気を補ったり、めぐりをよくするような漢方を選ぶことで、リラックスした状態へと戻していきます。
不眠のオススメの漢方
不眠と一言に言っても様々なので、漢方薬局にて不眠の症状に合わせて漢方を選んでいくことが大切です。
加味帰脾湯(かみきひとう)
こんな人にオススメ
- 眠りが浅い
- よく夢を見る(多夢)
- 倦怠感
- 日中の眠気
その他、貧血や疲れやすい、精神情緒が不安定な人の不眠症にオススメの漢方です。