茶瞑想研究家/国際薬膳茶師 依田恭平 オフィシャルサイト

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コラム

薬膳茶コラム
2026年5月28日(木)

疲れが取れない原因は脳疲労|現代人の脳で起きていることとは?

依田 恭平
記事の監修・執筆者

依田 恭平(よだきょうへい)
国際薬膳茶師/茶瞑想研究家

思考を整える「茶瞑想」と身体を整える「薬膳」から、心身のバランスを整える専門家。

埼玉県所沢市出身。柔道整復師として都内の治療院で臨床経験を重ねた後、国際薬膳専業資格評審会認定「国際薬膳茶師」の資格を取得。薬膳茶の知見をもとに、3歳から101歳まで幅広い世代の健康相談に携わる。その数述べ52000名を超える。その中で、多くの人が整えようとするほど考えすぎてしまうことに気づく。思考から離れ、五感を通して感覚に戻る方法として「茶瞑想」を体系化。

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疲れが取れない原因は脳疲労

茶瞑想研究家
国際薬膳茶師の依田恭平です。

「ちゃんと寝ているのに疲れが抜けない」

「休んでいるはずなのに、ずっとだるい」

「朝から頭が重い」

そんな感覚を抱えている人は、とても多いです。

実際、受講生の体調相談で最も多い悩みが「慢性疲労」「元気活力が湧かない」「何をしても疲れが取れない」という疲れに関することです。

疲れが取れない原因にはもちろん、栄養不足や睡眠不足の場合もあります。

ただ、現代人の場合、それだけでは説明できない疲労も非常に多いです。

その大きな原因の一つが“脳疲労”です。

むしろ、最近は身体よりも脳が疲れている人が非常に増えています。

今回は、そもそも脳疲労とはなんなのか。

なぜ脳疲労が起きると、疲れが取れなくなるのかを、脳科学の観点も交えながら詳しく解説していきます。

そもそも脳疲労ってなに?

脳疲労とは、過剰なストレスや情報の処理によって脳に負担がかかった結果、脳本来の機能が低下している状態のことを指します

つまり、簡単に言えば“脳が働きすぎでオーバーヒートしている状態”のことです。

私たちの脳は毎日、

  • 情報を処理する
  • 考える
  • 判断する
  • 人に気を使う
  • 感情をコントロールする

といった膨大な作業を行っています。

特に現代は、スマホやSNS、あらゆる情報が存在し、脳が1日に受け取る情報量は、江戸時代の1年分平安時代の一生分に匹敵すると言われています。

そのため、脳が休まる暇がなく、常に動き続けてしまっているのです。

本来、人間には「ぼーっとする時間」や「何もしない時間」が必要です。

しかし現代人は、移動中もスマホ、休憩中も情報、寝る前も動画というように、脳が“オン”のままになりやすい。

すると、脳のエネルギー消費が増え続け、疲労が蓄積してくるというわけです。

脳疲労が強くなると…

  • ・集中力低下
  • ・イライラ
  • ・不安感
  • ・睡眠の質低下
  • ・自律神経の乱れ
  • ・ホルモンバランスの乱れ
  • ・慢性的な疲労感

など、心身全体へ影響が広がっていきます。

つまり、「疲れが取れない」という状態の背景には、脳疲労が隠れているケースも非常に多いのです。

脳疲労の原因とは?

現代人が脳疲労を起こしやすい背景には、今の時代特有の環境があります。

昔と比べて、私たちの脳は、圧倒的に多くの刺激や情報を処理するようになりました。

しかも脳は、自覚がない無意識と呼ばれる領域でも常に情報を処理し続けています。

その結果、脳の一部が過剰に働き続け、神経の緊張状態が慢性化していきます。

ここでは、現代人に多い脳疲労の原因を、脳科学的な視点も交えながら解説していきます。

情報過多

前述した通り、現代はとにかく情報量が多い時代です。

例えば、スマホを開けば、

  • ・SNS
  • ・ニュース
  • ・動画
  • ・広告
  • ・通知

など、大量の情報が一気に入ってきます。

脳は視界に入った情報や音を、無意識にも処理し続けており、この時に特に関係するのが、脳の前頭前野(ぜんとうぜんや)という領域です。

前頭前野は、

  • ・考える
  • ・判断する
  • ・集中する
  • ・情報を整理する

などを担う場所です。

つまり、現代人はこの前頭前野を、ずっと使い続けている状態なのです。

前頭前野が疲弊すると、

  • ・集中力低下
  • ・判断力低下
  • ・ぼーっとする
  • ・頭が働かない

などが起こりやすくなります。

また、情報刺激が増え続けることで、交感神経が優位になり、脳は「休息モード」へ切り替わりにくくなります。

その結果、脳が常にオンの状態となり、慢性的な疲労感へ繋がっていきます。

マルチタスク

現代人は、同時に複数のことを処理する場面が非常に増えています。

例えば、

  • ・仕事をしながら通知を見る
  • ・動画を流しながらSNSを見る
  • ・会話しながら別のことを考える

などです。

一見効率的に見えますが、脳は完全な同時処理が得意ではないと言われています。

マルチタスクと聞くと一度に複数のことを処理している状態に聞こえますが、実際には脳が高速で作業を切り替え続けている状態です。

つまり、シングルタスクの連続なのです。

この時に大きく負担がかかるのも前頭前野です。

脳は、作業を切り替えるたびに、注意力やエネルギーを消費します。

これを繰り返すことで、

  • ・集中力低下
  • ・注意散漫
  • ・脳の疲労感

などが起こりやすくなります。

さらに、マルチタスク状態が続くと、脳は“常に何かを追いかけている状態”になります。

脳の状態は危険だと判断した状態になると、交感神経が優位になりやすく、身体も慢性的な緊張状態へ傾いていきます。

五感への刺激が強い

脳疲労は、視覚や聴覚など、五感への刺激とも深く関係しています。

例えば現代は、

  • ・強い光
  • ・大きな音
  • ・派手な映像
  • ・大量の文字情報

などに囲まれています。

特にスマホやSNSは、脳が反応しやすい刺激で作られています。

  • ・短い動画
  • ・強い色
  • ・次々流れる情報

こうした刺激は、脳の報酬系を刺激しやすくなります。

特に関係するのが、ドーパミン系です。

ドーパミンは、「快楽」や「期待」に関係する神経伝達物質です。

SNSや動画は、次々と刺激が来ることで、脳が「もっと見たい」と反応しやすくなります。

すると脳は、常に興奮状態へ傾きやすくなります。

また、視覚や聴覚からの刺激が増えすぎると、扁桃体(へんとうたい)も疲弊しやすくなります。

扁桃体は、不安や警戒に関係する場所です。

刺激が多い環境では、脳が無意識に警戒状態になりやすく、気づかないうちに神経が緊張していきます。

比較・選択疲れ

現代人は、“選ぶこと”にも疲れています。

何を食べるか。
何を買うか。
どの情報を信じるか。
どの働き方を選ぶか。

私たちは毎日、大量の選択をしています。

しかもSNSによって、他人との比較も起きやすくなっています。

「あの人は上手くいっている」

「もっと頑張らなきゃ」

「自分はこれで良いのかな」

こうした比較や迷いは、脳へ大きな負担をかけます。

ここでも特に関係するのが、前頭前野と扁桃体です。

前頭前野は選択や判断を続けることで疲弊していきます。

さらに、比較による不安や焦りが強くなると、扁桃体が活性化しやすくなります。

すると脳は、無意識にストレス状態へ入りやすくなります。

これが続くことで、

  • ・不安感
  • ・イライラ
  • ・焦燥感
  • ・慢性的な疲労感

などへ繋がっていくのです。

脳疲労を回復させるには「五感(感覚)」が重要

では、どうすれば脳疲労は回復するのでしょうか。

重要なのは、“思考から離れること”です。

ただ、「考えないようにしよう」と思っても、なかなか難しいものです。

だからこそ大切なのが、“感覚へ戻ること”。
つまり、五感を使うことです。

例えば、茶瞑想研究家の依田恭平が体系化した茶瞑想(ティーメディテーション/Tea Meditation)は、茶を淹れ、味わう一連の所作を通じて五感を使い、思考を鎮めながら心と身体を整える瞑想法です。

下記のようにただ、茶を飲む一連の流れや所作の中に自然と五感を使うことができます。

  • ・温かいお茶を飲む
  • ・香りを感じる
  • ・湯気を見る
  • ・自然を見る
  • ・静かな音を聴く
  • ・ゆっくり呼吸する

こうした行為は、意識を「思考」から「感覚」へ戻してくれるので、さらに詳細が知りたい場合、下記のページを一度ご覧ください。

「休む」とは、脳を静めること

ずっと思考が優位になりやすい現代人にとって、休むのはなかなか難しいのかもしれません。

身体は止まっていても、頭の中はずっと動いている。

だから、本当の意味で疲労を回復できないのです。

疲れが取れない時ほど、必要なのは“刺激”ではなく“静けさ”です。

静けさは思考ではなく、感覚を身体に戻すことで得られるので、五感を使うことがポイントです。

情報を入れ続けるのではなく、少し外側の世界から離れる。

感覚へ戻る。
呼吸を感じる。

そんな時間が、脳を休ませ、回復力を取り戻していきます。

まとめ

脳が疲れることで、睡眠の質が低下し、自律神経が乱れ、回復しにくくなる。

だからこそ大切なのは、「身体を休めること」だけではなく「脳を休ませること」です。

そのためには、思考から少し離れ、感覚へ戻る時間を作ること。

茶瞑想のように、温かいお茶を飲みながら、静かな時間を過ごす。

一日の中で、自分に還る時間を意識的に作ってみましょう。

そんな小さな習慣が、現代人にとっては、とても大切なのかもしれません。

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