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コラム

茶瞑想コラム
2026年5月4日(月)

茶瞑想におすすめの茶葉とは?目的別の選び方と体質別ガイド

依田 恭平
記事の監修・執筆者

依田 恭平(よだきょうへい)
国際薬膳茶師/茶瞑想研究家

思考を整える「茶瞑想」と身体を整える「薬膳」から、心身のバランスを整える専門家。

埼玉県所沢市出身。柔道整復師として都内の治療院で臨床経験を重ねた後、国際薬膳専業資格評審会認定「国際薬膳茶師」の資格を取得。薬膳茶の知見をもとに、3歳から101歳まで幅広い世代の健康相談に携わる。その数述べ52000名を超える。その中で、多くの人が整えようとするほど考えすぎてしまうことに気づく。思考から離れ、五感を通して感覚に戻る方法として「茶瞑想」を体系化。

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茶瞑想におすすめの茶葉とは?目的別の選び方と体質別ガイド

茶瞑想研究家
国際薬膳茶師の依田恭平です。

「茶瞑想をやるなら、どんな茶葉を使えばいいですか?」

こんなご質問をよくいただきます。

結論から言うと、茶瞑想は使用する茶葉よりも前に大切なことがあります。

そのうえで、目的を持って茶葉を選ぶことで、より体調面を改善することが可能です。

この記事では、茶瞑想におけるお茶の役割から、実際にどの茶葉を選べばいいのかまで、具体的に解説していきます。

茶瞑想におけるお茶の役割

まずそもそも茶瞑想とは、茶瞑想研究家の依田恭平が体系化した茶瞑想(ティーメディテーション/Tea Meditation)は、茶を淹れ、味わう一連の所作を通じて五感を使い、思考を鎮めながら心と身体を整える瞑想法です。

前提として茶瞑想は、五感を使うことで思考を鎮め、心身を整えることを目的とした瞑想法なので「何の茶葉を使うか」よりも「どうやるのか?」の方が重要です。

香りを感じる
温度に触れる
味を観察する
余韻に気づく

このようなプロセスを通して、情報過多のせいで”思考優位”になっている状態から”感覚”へと意識を移していきます。

つまり、茶瞑想自体は”五感に戻るための入口”と言えるでしょう。

そのうえで、毎日行う茶瞑想の時に使用する茶葉を”目的を持って剪定する”ことで、体調をより改善したり、気分や感情を調整することが可能になります。

ちなみに、茶瞑想の詳細な内容ややり方の手順は下記の記事を参照してみてください。

茶瞑想とは|思考を整える新しい習慣

茶瞑想のやり方を詳しく解説

まずは目的を明確にする

茶葉を選ぶ前に、まず目的を明確にしましょう。

なぜ、目的を決めることが重要なのかというと、目的が曖昧だと茶葉や素材を決めることが難しいからです。

私は国際薬膳茶師の資格も持っており、薬膳茶の専門家でもあるのですが、薬膳の考え方では、一つひとつの茶葉や素材には”効能”があります。

例えば、

  • 紅茶は体を温める
  • 麦茶は体の余熱を冷ます
  • 緑茶は目や頭をすっきりさせる

といった感じです。

ですので、「自分はどんな気分になりたいのか?」「どんな症状を改善したいのか?」という部分を決めないと素材の選定が広くなりすぎて、ぼやけてしまうのです。

どんなに良いお茶を使っても目的からズレてしまったらもったいないですよね。

ということで、ここでは2つほど目的の指針をお教えいたします。

茶瞑想を初心者の方は

  • 体質改善
  • 気分転換・症状改善

このどちらかの目的を選んでみてください。

目的別 茶葉の選び方

ここからは具体的に、目的別に茶葉の選び方を解説していきます。

体質改善の場合

東洋医学、薬膳の理論には「体質」という考え方があります。

体質とは、その人が元々持っている傾向と、今の状態が合わさった“体の性質”のようなものです。

例えば、

  • 疲れやすい人
  • ストレスで胃にくる人
  • むくみやすい人
  • イライラしやすい人

こうした違いはすべて体質の違いです。

そして重要なのは、同じ不調でも、原因となる体質が違えば、整え方も変わるということです。

例えば「疲れやすい」という一つの状態でも、

  • エネルギー不足なのか(気虚)
  • 巡りが悪いのか(気滞)
  • 余分なものが溜まっているのか(痰湿)

など、根本の原因は様々です。

つまり体質によって選ぶお茶も変わるのです。

体質は自分に合った整え方を見つけるための“地図”のようなもので、この地図を持ったうえで茶葉を選ぶことで、一杯のお茶の時間が健康の時間に早変わりします。

体質をチェックしてみよう!

まずはご自身の体質をチェックしてみましょう。

中医学の理論を元に、体質を6タイプに分類しました。

【気虚】
<症状チェック>
□ 疲れやすく体力がない(慢性疲労の傾向)
□ 倦怠感がありダルイ
□ 顔色が白い、唇の色が薄い
□ 食欲不振(少食である)
□ 汗をかきやすく、冷えやすい
□ 舌に歯形がある
□ 食べても太れない(もしくは食べてないのに太る)
□ 寝ても疲れが取れない(回復力がないと感じる)
□ よく風邪をひく(免疫力が低い)
□ 下痢をしやすい・便が緩い

【気滞】
<症状チェック>
□ みぞおちが苦しい時がある
□ 呼吸が浅く息苦しい(呼吸を忘れてハッとする)
□ 肩こり、首こりがひどい
□ 消化不良で、胃もたれがある(逆流性食道炎がある人もチェック)
□ 生理痛や生理不順がある(PMS含む)
□ イライラしやすく、気分が落ち込みやすい
□ 下痢や便秘を繰り返す
□ ストレスで鬱屈した気分になる(食や買い物でストレスを発散する)
□ 胸や脇が張る感じがする
□ 喉に何か詰まったような感じがする

【血虚】
<症状チェック>
□ 顔色が白い(唇や爪の色が薄い人もチェック)
□ めまい・立ちくらみがある(貧血症状)
□ 動悸や息切れがする
□ 冷え症がある
□ 乾燥肌(カサつきよりも肌艶が無い)
□ 抜け毛・白髪が多い(髪の毛が細いも含む)
□ 爪がもろく、割れやすい
□ 生理不順(または経血量が少ない、色が薄い)
□ 眠りが浅い(夢をよく見る)
□ 物忘れが激しい

【瘀血】
<症状チェック>
□ 顔色が悪い(黒っぽい)唇や爪が紫色
□ 特に手足の末端が冷える傾向がある
□ 生理痛の痛みが強い(ドロっとした血の塊が混じる)
□ 肩や首のこりがひどい
□ 便秘がち(便の色が黒っぽい)
□ 肌荒れやシミ、そばかす
□ 目の下にクマができやすい
□ しこりがある(できやすい)
□ 舌の色が青っぽい(もしくは赤黒い)
□ アルコール・タバコなどの嗜好品を好む

【陰虚】
<症状チェック>
□ 乾燥肌(肌艶よりもカサつきが強い)
□ 喉が渇きやすく、水をよく飲む
□ 舌の色が赤い
□ 顔・手足のほてり(汗をよくかく)
□ 夜中に寝汗をかく
□ 便秘がち(便が硬くコロコロ)
□ 耳鳴りや目のかすみ
□ 最近眠りが浅いと感じる(もしくは不眠症レベルで深刻)
□ イライラしやすく、落ち着かない(更年期っぽい感じ)
□ 夕方に症状が強くなる

【痰湿】
<症状チェック>
□ 身体が重だるい
□ むくみやすい(特に下半身のむくみ)
□ 痰が絡みやすい
□ 食欲不振
□ 肌荒れ・吹き出物が気になる
□ 便秘がち(粘り気のある便)
□ 体重以上に太って見える
□ 関節が痛む
□ 頭が重い、ぼーっとする
□ 梅雨の時期に体調不良になる

気虚(エネルギー不足タイプ)

疲れやすく、回復力が弱い状態。元気の“土台”が足りていない体質です。

おすすめのお茶:なつめ茶、黒豆茶、人参茶、蜂蜜

気滞(ストレス滞りタイプ)

気の巡りが悪く、ストレスが内側に溜まっている状態。詰まりやすいイメージ。

おすすめのお茶:ジャスミン茶、陳皮茶、ミント、レモングラス、金木犀

血虚(栄養不足タイプ)

血や栄養が不足し、乾燥や不安定さが出やすい状態。満たされていないイメージ。

おすすめのお茶:なつめ茶、クコの実、黒豆茶、ローズ、カモミール

瘀血(巡り停滞タイプ)

血の流れが悪く、滞りがある状態。固まって動きにくいイメージ。

おすすめ:紅花茶、黒豆茶、よもぎ茶、サンザシ、シナモン

陰虚(潤い消耗タイプ)

体の内側の水分や潤いが不足し、熱がこもりやすい状態。乾いて熱を持つイメージ。

おすすめ:白茶、菊花茶、緑茶、蜂蜜、黒豆茶、豆乳

痰湿(ため込みタイプ)

余分な水分や老廃物が溜まり、重だるさが出る状態。流れが悪く重いイメージ。

おすすめ:烏龍茶、プーアル茶、ハトムギ茶、ジンジャーティー、コーン茶、小豆茶

気分転換・症状別の場合

体質は少し長いスパンで整えていくものですが、日々の中で感じる不調や感情の揺れは、もっと“今この瞬間”のものです。

例えば、

  • なんとなくイライラする
  • 理由はないけど不安になる
  • 人と会った後にどっと疲れる

こうした状態は、その時の「気の動き」や「神経の状態」によるものでもあります。

だからこそ茶瞑想では、その瞬間の状態に合わせてお茶を選ぶことで、より直接的に症状や気分を整えることができます。

ここでは、日常の中で使いやすい“症状や気分に合わせた茶葉を紹介します。

1. イライラしている時

頭に熱がこもり、感情が外に発散されやすい状態。まずはクールダウンして落ち着きを取り戻したいときに。

おすすめ:菊花茶、ミントティー、ジャスミン茶、ローズ茶

2. 不安が頭から離れない時

呼吸が浅くなり、思考が同じところをぐるぐる回っている状態。香りで気を外に広げたいときに。

おすすめ:ジャスミン茶、ラベンダー茶、カモミール、リンデン

3. 眠りが浅い夜の前に

神経が張りつめており、リラックスできていない状態。安心感を取り戻し、自然な眠りにつなげたいときに。

おすすめ:なつめ茶、カモミール、ラベンダー茶、ローズ茶

4. 人と会って消耗した後に

気を使いすぎてエネルギーが消耗している状態。緊張をゆるめ、自分に戻りたいときに。

おすすめ:金木犀、カモミール、ローズ茶
※疲労感が強い場合、ナツメ茶や上記お茶に蜂蜜を垂らすと良い

5. 気持ちが落ち込みやすい時

気の巡りが滞り、内側にこもっている状態。少し外に向けて流れをつくりたいときに。

おすすめ:陳皮茶、ジャスミン茶、ミントティー、紫蘇茶
※黒ゴマをすり潰して入れるのも良い

6. 考えすぎて止まらない時

思考が過剰に働き、気や意識が頭に上がりすぎている状態。まずはこもった熱を下げ、身体感覚へと戻したいときに。

おすすめ:ほうじ茶、番茶、菊花茶、ハスの実茶

7. 集中力が続かない時

頭がぼんやりして覚醒レベルが低い状態。軽くスイッチを入れたいときに。

おすすめ:緑茶(少量・低温)、烏龍茶

8. 緊張が抜けない時

身体や神経がこわばり、力が入り続けている状態。副交感神経に切り替えたいときに。

おすすめ:ラベンダー茶、カモミール、リンデン

9. 朝の切り替えがうまくいかない時

だるさが残り、身体と意識が立ち上がっていない状態。穏やかにスイッチを入れたいときに。

おすすめ:烏龍茶、緑茶

10. 夜、スマホを見続けてしまう時

頭が過剰に刺激され、休むモードに入れない状態。自然に一区切りつけたいときに。

おすすめ:黒豆茶、ほうじ茶、番茶、菊花茶、ハスの実茶

12. ただ静かに戻りたい時

理由も目的もなく、ただ落ち着きたい状態。余計な刺激を入れず、自然に整えたいときに。

おすすめ:番茶、ほうじ茶

まとめ

茶瞑想における茶葉選びは「正解を探すもの」ではありません。

むしろ、「どんな状態の自分に気づき、どう応じていくのか」を決めていくものでもあります。

その”自分とのやり取り”そのものが、私は”整える”ということでもあると思っています。

お茶の紹介を見てもらうとわかったと思いますが、特定の茶葉や素材は様々な効能があるため、違う症状にも適当されるものがあります。

つまり、同じ一杯のお茶でも、イライラしている時に飲むのか、静かに戻りたい時に飲むのかで、意味はまったく変わります。

だから大切なのは、

「何を飲むか」よりも「どんな自分でそれを選んでいるか」です。

体質を見ることは、長い流れを整える視点。

気分や症状を見ることは、今この瞬間を整える視点。

「今日は自分はどんな状態になりたいか」

「どんな方向に整えたいか」

そんな小さな問いを持つことから始めてみませんか?

それだけで、お茶の時間はただの習慣から、自分を整える時間に変わっていきます。

整えるとは、何かを足すことではなく、本来の自分に戻ること。

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